「大自然の国カナダ」一覧に戻る

Gift from the Sun  カナダの野生動物
	真っ白、フワフワ まるでぬいぐるみ! ハープシールの赤ちゃん

カナダの東海岸に広がるセント・ローレンス湾は冬、広大な流氷原に覆われます。2月下旬になるとその氷上に、北海など大西洋の北部に棲息するハープシール(タテゴトアザラシ)の群れが集まり、いっせいに出産を行います。流氷の上は、ホッキョクグマなどの天敵が少ないため、子育てに適しているのです。
生まれたての赤ちゃんの被毛は、羊水の色を残し、やや黄味がかった「イエローコート」。これが3日ほどすると真っ白なフワフワの「ホワイトコート」へと変身します。これは氷の上でまだ動くことができない赤ちゃんの保護色なのですが、そのかわいらしさといったらありません。フワフワ加減といい、その中で動く黒くつぶらなひとみといい、まるでぬいぐるみのよう。

白く小さな体は、母親の栄養満点のミルクを飲んで急速に成長します。1日2キロも体重を増やして、3週間後にはなんと約40キロに。そして被毛も徐々に灰色に生え変わっていき、流氷が解け始めるころには、自力で海に潜って魚を捕まえられるようになります。

赤ちゃんの毛が灰色になる前の数週間、ケベック州のマドレーヌ島から流氷原にヘリコプターで飛び、その様子を観察できるツアーが行われています。流氷の上に降り、母親が留守中の赤ちゃんアザラシに近づき、そっと触れることも可能。柔らかな毛皮の奥は、暖かくゴムマリのように弾力のある体。氷の上で生まれたばかりの小さな命の、はかなさと力強さを同時に実感できる、感動に満ちた体験です。

マドレーヌ島 ハープシール・ウォッチングの情報はコチラ(英語)